兵庫県は、県内のものづくりなどの技術屋サービスなどを表彰しています。毎年兵庫県内の注目技術について選考を行い、プレス加工業についても表彰をしています。その表彰は、ひょうごオンリーワン企業と呼ばれるもので、県内のメディアでも取り上げられているのが特徴です。今回はその表彰で評価された兵庫のプレス加工業について解説しましょう。
兵庫県で表彰されたプレス加工業を紹介
兵庫県で表彰されたプレス加工業の内容は、電池ケースです。これは、プレス加工のうち深絞りと呼ばれる技法によって加工されており、深絞りの高い技術力が兵庫県に表彰されました。この深絞りと呼ばれるプレス加工は、一枚の金属の薄板をプレス加工し、円筒・角筒・円すいなど、さまざまな形状の底付容器を作る加工法を指します。 成形された製品につなぎ目のないことが特徴で、リチウムイオン電池の内容物が漏れ出さない安全性を高める加工として注目されています。本来であれば、浅い絞り加工でそこまで深さのないお皿のような加工が多いのに対し、兵庫県のプレス加工業では、深絞りと言って箱のような深い加工を達成している点が特徴です。この技術は兵庫県内のプレス加工業でも一部の企業のみが可能であり、全国的に見ても貴重な技術とされています。このように兵庫県はモノづくりの分野でもプレス加工業が大いに活躍しているのです。
プレス加工で重要!プレス機械の選定方法は?
プレス加工で重要な業務としてプレス機械の選定が挙げられます。このプレス機の選定で重要なのが発生圧力です。つまりどの程度の力で押し込むかというものが挙げられます。主にプレス機にはクランクプレス(メガプレス)、油圧プレスがあり、絞り加工力と発生するしわを抑える力が同時に出力できる加圧能力が求められます。このような点をチェックするなどして設定値を求めます。
絞り材料の決定もプレス加工に重要
プレス加工をする際に重要なのが、絞り材料の選定です。具体的にはn値(加工硬化係数)を求めて最適な数値の素材を選びます。これは、加工したり変形させたりすることによって材料が硬くなる性質をあらわす値で、数字が大きいほど硬いと言えます。しかし、硬ければ良いというわけではなく、最適な数値を求めることが重要です。